白内障は予防できる?進行を遅らせるためにできること

白内障の予防と進行リスクを下げる生活習慣

「白内障は生活習慣で予防できる?」
「食事やサプリメントで進行を止められる?」
「目薬を続ければ手術を避けられる?」

白内障は、目の中でレンズの役割をしている水晶体が濁る病気です。多くは加齢に伴って起こるため、年齢による変化を完全に防ぐ方法はありません。

一方、紫外線、喫煙、糖尿病、目の外傷、ステロイド薬、過度の飲酒など、白内障の発症や進行に関係する要因の中には、対策できるものがあります。

ただし、生活習慣を見直せば必ず白内障を防げるわけではなく、特定の食品やサプリメントで濁った水晶体を透明に戻すこともできません。

この記事では、白内障の発症・進行リスクを下げるためにできること、食事やサプリメント、パソコン・スマートフォン、点眼薬について、できることと限界を分けて解説します。

白内障の進行が心配な方へ

生活習慣に気をつけていても、白内障の進行度や見え方への影響を、ご自身で正確に判断することはできません。

かすみ、まぶしさ、夜間の見えにくさ、眼鏡を変えても見えにくいといった症状がある方は、一度眼科で目の状態を確認しましょう。

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目次

加齢による白内障を完全に防ぐ方法はありません

白内障になりやすい人・なりにくい人

加齢性白内障は、年齢とともに水晶体のたんぱく質などが変化して濁る病気です。加齢そのものを避けることはできないため、すべての白内障を完全に予防する方法はありません。

また、家族歴など、ご自身では変えられない要因もあります。

その一方で、紫外線や喫煙などの影響を減らし、糖尿病などの全身状態を適切に管理することは、白内障の発症や進行に関係するリスクを減らすために大切です。

生活習慣を見直す目的

  • 白内障に関係する、変えられるリスクを減らす
  • 糖尿病や高血圧など、目にも影響する全身疾患を管理する
  • 白内障以外の目の病気も含めて、目の健康を守る

白内障の発症・進行リスクを下げるためにできること

白内障とは

紫外線から目を守る

紫外線を長期間浴びることは、白内障のリスクに関係します。屋外で過ごすときは、紫外線を十分に遮断できるサングラスや、つばのある帽子を活用しましょう。

  • UVA・UVBを99~100%遮断するもの、またはUV400表示のあるものを選ぶ
  • 顔に合い、レンズの上や横から光が入りにくい形を選ぶ
  • つばのある帽子を併用する
  • 晴天だけでなく、屋外で長く過ごす日は紫外線対策を意識する

レンズの色の濃さだけでは、紫外線をどの程度遮断できるかは分かりません。購入時はUVカット性能を確認してください。

禁煙する

喫煙は、白内障を含むさまざまな目の病気のリスクに関係します。現在喫煙している方は、禁煙を目指すことが目と全身の健康を守るうえで重要です。

ご自身だけでの禁煙が難しい場合は、かかりつけ医や禁煙外来へ相談する方法があります。

糖尿病などの全身疾患を適切に管理する

糖尿病がある方は、白内障が起こりやすく、比較的若い年齢で進行する場合があります。

血糖値を自己判断で調整するのではなく、内科の治療を続け、食事・運動・薬について主治医の指示に従いましょう。糖尿病がある方は、白内障だけでなく糖尿病網膜症の確認も大切です。

高血圧や脂質異常症などがある方も、かかりつけ医の診療を継続し、全身の健康管理を行いましょう。

目の外傷を防ぐ

強い衝撃や刺し傷などの目の外傷は、受傷直後だけでなく、時間がたってから白内障の原因になることがあります。

飛来物や薬品が目に入る可能性のある仕事、DIY、草刈り、スポーツなどでは、用途に合った保護眼鏡やフェイスシールドを使用してください。

目を強くぶつけた後に、かすみ、痛み、充血、まぶしさ、飛蚊症などがある場合は、症状が軽くても眼科で確認しましょう。

ステロイド薬は自己判断で中止せず、必要な検診を受ける

ステロイド薬は、内服薬、吸入薬、注射薬、塗り薬、点眼薬など、さまざまな病気の治療に必要な薬です。一方、使用量や期間などによっては、白内障や眼圧上昇に関係することがあります。

必要なステロイド薬を自己判断で減量・中止しないでください。使用中または過去に長期間使用したことがある方は、眼科受診時に薬の種類をお伝えください。

継続的な使用が必要な場合は、処方医と連携しながら、医師から案内された間隔で眼科検診を受けましょう。

過度の飲酒を避ける

過度の飲酒も、白内障が起こりやすくなる要因の一つとされています。

白内障だけを理由に特定の飲酒量を一律に決めることはできませんが、飲酒する場合は過量を避け、肝臓病、糖尿病、高血圧などの治療を受けている方は主治医へご相談ください。

白内障に関係する原因やリスク因子については、次の記事で詳しく解説しています。

白内障予防のための食事は?

白内障の予防方法

特定の食品だけで白内障を予防することはできません

「ルテインを多く含む食品」「ビタミンCやビタミンEが豊富な食品」などが白内障予防として紹介されることがあります。

野菜や魚などを含む食事は全身の健康を保つために大切ですが、特定の食品を食べるだけで白内障を予防したり、濁った水晶体を透明に戻したりすることはできません

一つの食品や栄養素を大量に摂るのではなく、食事全体のバランスを整えることを優先しましょう。

全身の健康を守るバランスのよい食事を意識する

食事では、主食・主菜・副菜を組み合わせ、野菜、魚、肉、卵、大豆製品などを偏りなく摂ることが基本です。

  • 野菜や果物を取り入れる
  • 魚、肉、卵、大豆製品などからたんぱく質を摂る
  • 糖分や塩分の摂りすぎに注意する
  • 糖尿病などがある場合は、医師・管理栄養士の指示に従う

このような食生活は、糖尿病や高血圧、肥満などの管理を通じて、目を含む全身の健康維持に役立ちます。

白内障予防のサプリメントに効果はある?

白内障は手術しないで自分で治せる?

白内障予防だけを目的として、ビタミンC・ビタミンE・βカロテン・ルテインなどのサプリメントを自己判断で大量に摂取することはおすすめしません。

抗酸化ビタミンのサプリメントが、加齢性白内障の発症や進行、白内障手術の必要性を減らすという効果は、質の高い臨床研究で確認されていません。

加齢黄斑変性で使用されることがあるAREDS・AREDS2の配合サプリメントも、白内障を予防するためのものではありません。

栄養不足の治療や、ほかの病気を理由にサプリメントが必要な場合はあります。服用中の薬との相互作用や過剰摂取の問題もあるため、医師や薬剤師へご相談ください。

パソコン・スマートフォン・ブルーライトと白内障

通常のパソコンやスマートフォンの使用によって、白内障が起こる、または進行するという確立した根拠はありません。

長時間画面を見続けると、まばたきが減り、目の乾き、かすみ、疲れ、頭痛などのデジタル眼精疲労が起こることはあります。しかし、これらの症状への対策は、濁った水晶体を改善する白内障治療ではありません。

  • 適度に休憩をとる
  • 意識してまばたきをする
  • 画面の明るさ・距離・文字サイズを調整する
  • 目の乾きや疲れが続く場合は眼科へ相談する

ブルーライトカット製品を使用するかどうかにかかわらず、屋外の紫外線対策とは分けて考えましょう。

点眼薬で白内障の進行は止められる?

点眼薬で白内障の進行は止められる?

初期の加齢性白内障に、点眼薬が処方されることがあります。

ただし、白内障の点眼薬は、すでに濁った水晶体を透明な状態へ戻したり、低下した視力を回復させたりする薬ではありません。また、点眼を続ければ必ず手術を避けられるというものでもありません。

点眼薬を使用するか、経過を観察するか、手術について相談するかは、白内障の状態、見え方、日常生活への影響、ほかの目の病気などを確認して判断します。

処方された点眼薬は自己判断で中止せず、効果や使用目的に疑問がある場合は診察時にお尋ねください。

生活習慣を見直していても眼科受診が必要な場合

生活習慣に気をつけていても、白内障が進むことはあります。次のような見え方の変化がある場合は、眼科で原因を確認しましょう。

  • 視界がかすむ、ぼやける
  • 太陽光や照明、対向車のライトを強くまぶしく感じる
  • 夕方や夜間に見えにくい
  • 片目で見ても物が二重や三重に見える
  • 左右で明るさや色の見え方が違う
  • 眼鏡の度数を変えても見えにくい
  • 運転、仕事、読書、家事などに支障が出ている

急な症状は、白内障以外の病気も考えます

急に見えにくくなった、強い目の痛みや充血がある、飛蚊症が急に増えた、光が走る、視野の一部が欠けるといった症状は、一般的な加齢性白内障のゆっくりした経過とは異なります。早めに眼科を受診してください。

白内障によって日常生活に支障が出ている場合は、生活習慣だけで様子を見続けず、手術を検討する時期について相談します。

まとめ

  • 加齢による白内障を完全に防ぐ方法はありません
  • 紫外線対策、禁煙、糖尿病の管理、目の外傷予防などは、白内障に関係するリスクを減らすために大切です
  • 特定の食品だけで白内障を予防したり、濁りを改善したりすることはできません
  • 抗酸化ビタミンやAREDS・AREDS2サプリメントに、白内障予防効果は確認されていません
  • 通常のパソコン・スマートフォン使用が白内障を起こすという確立した根拠はありません
  • 点眼薬で濁った水晶体を透明に戻すことはできません
  • 見え方が変化した場合は、生活習慣だけで様子を見ず眼科で確認しましょう

白内障は患者さんごとに進み方や困り方が異なります。現在の状態を確認し、ご自身に必要な経過観察や治療について相談しましょう。

白内障の症状・進行についてご相談ください

かすみ、まぶしさ、夜間の見えにくさ、眼鏡が合いにくくなったなど、気になる変化があればご相談ください。

白内障の状態と、ほかの目の病気がないかを確認し、経過観察、点眼、手術相談など、今後の方針をご説明します。

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白内障の予防・進行についてよくあるご質問

白内障を完全に予防する方法はありますか?

多くの白内障は加齢に伴って起こるため、完全に予防する方法はありません。

ただし、紫外線対策、禁煙、糖尿病の管理、目の外傷予防、過度の飲酒を避けることなどは、白内障に関係するリスクを減らすために大切です。

サングラスを使えば白内障を予防できますか?

サングラスを使用すれば白内障を完全に防げるわけではありませんが、目へ入る紫外線を減らすことは、白内障リスクを下げるために役立ちます。

UVA・UVBを99~100%遮断するもの、またはUV400表示のあるものを選び、つばのある帽子も併用しましょう。レンズの色の濃さだけでなく、UVカット性能を確認してください。

白内障予防に効果のある食べ物はありますか?

特定の食品を食べるだけで白内障を予防したり、濁った水晶体を透明に戻したりすることはできません。

野菜、魚、肉、卵、大豆製品などを含むバランスのよい食事を続け、糖尿病や高血圧などの全身状態を適切に管理することが大切です。

ルテインやビタミンのサプリメントで白内障を予防できますか?

抗酸化ビタミンやAREDS・AREDS2サプリメントが、白内障の発症・進行や白内障手術の必要性を減らすという効果は確認されていません。

白内障予防だけを目的に自己判断で大量に摂取せず、栄養不足やほかの病気のために必要な場合は医師・薬剤師へご相談ください。

パソコンやスマートフォンの使いすぎで白内障になりますか?

通常のパソコンやスマートフォンの使用によって白内障が起こる、または進行するという確立した根拠はありません。

長時間の画面使用は、目の乾きや眼精疲労の原因にはなります。休憩、まばたき、画面環境の調整などで対策し、症状が続く場合は眼科へご相談ください。

白内障の目薬で進行を止められますか?

白内障の点眼薬は、濁った水晶体を透明に戻したり、低下した視力を回復させたりする薬ではありません。また、点眼を続ければ必ず手術を避けられるというものでもありません。

点眼薬を使用するか、経過を観察するか、手術を検討するかは、白内障の状態と日常生活への影響を確認して医師が判断します。

監修:大阪鶴見まつやま眼科 院長 松山真弘
最終医学的確認日:2026年8月16日

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