
IPL光治療を受けたいけれど、ダウンタイムの期間や副作用の症状が不安で治療に踏み出せないという方も少なくありません。
美容施術におけるダウンタイムとは、施術後から普段通りに生活できるようになる期間のことで、施術内容や肌状態によって異なります。
この記事では、IPL光治療のダウンタイムの期間や症状、回復を早める方法について解説しています。
症状を緩和する方法や施術後のリスク、副作用についても詳しく紹介するため、IPL光治療のダウンタイムについて知りたい方は、ぜひご覧ください。
IPL光治療のダウンタイムとは?
IPL光治療は、幅広い波長を持った特殊な光(IPL)を照射し、シミ・そばかす・赤ら顔・ドライアイなどの悩みを改善するための美容施術です。
IPL光治療は、肌へのダメージを抑えた施術のため、他のレーザー治療に比べるとダウンタイムが比較的短い点が特徴です。
医師の診察によって問題がなければ、施術後にすぐメイクをすることができ、日常生活に支障をきたすことは少ないでしょう。
施術後に症状が現れた場合でも、施術から数時間以内に回復することが一般的ですが、人によっては長引く場合もあります。
ダウンタイム中に見られる症状
IPL光治療の施術後は、個人差がありますが、以下のような症状が現れることがあります。
症状 | 落ち着くまでの時間 |
---|---|
照射後の痛み | 照射直後から数時間 |
赤み・腫れ・ほてり | 照射直後から数時間 |
かさぶた(シミやそばかすに照射した場合) | 7~10日程度 |
やけど | 数時間(水ぶくれができた場合5日~10日) |
IPL光治療では、照射後にヒリヒリとした痛みを感じる場合がありますが、冷却することで痛みが治まるケースがほとんどです。
赤み・腫れ・ほてりは、IPLの光が患部にダメージを与えながら治療する施術という特性上自然な反応で、一般的に数時間で治まります。
IPL光治療では、シミ・そばかす・色素沈着部分に照射した場合、メラニン色素が分解され老廃物として排出される過程でかさぶたができることがあります。
かさぶたは、1~2週間程度で剥がれ落ちるため、無理に剥がそうとせずそのままにしておきましょう。
IPL光治療では、やけどが起こることは稀ですが、適切な施術が行われなかった場合などにやけど・水ぶくれになることがあります。
ダウンタイム中からダウンタイム後の肌の変化
IPL光治療の施術後の肌はどのような経過をたどるのか、気になる方もいるかもしれません。
ここでは、施術後の一般的な経過を紹介します(日数や症状には個人差があります)。
施術当日
IPL光治療の施術直後から、赤み・腫れ・ほてり・ヒリヒリとした痛みを感じる場合があります。
上記の症状は一時的なもので、照射直後から数時間で治まることがほとんどです。
IPL光治療は、医師の判断によって肌状態に問題がなければ施術後すぐにメイクや洗顔をすることができます。
2~3日後
施術後2~3日経つと、シミやそばかすが濃くなったと感じることがあります。
シミやそばかすが濃くなる原因は、IPLの光によりメラニン色素が分解され、表面に浮き出てくるためで、一般的な経過です。
濃くなった部分は1~2週間程度でターンオーバーによりメラニン色素が体外に排出され、シミやそばかすが薄くなったと感じる方もいます。
また、この時期には光を照射した箇所に細かいかさぶたが形成されるケースもあります。
7~10日後
施術してから7~10日で、形成されていたかさぶたが剥がれ落ち、濃くなったシミが体外に排出されるケースが見られます。
10日以上、赤みや腫れが続いている場合には、施術したクリニックなどに相談しましょう。
1か月後
施術から1か月が経過し、症状も落ち着いている場合は、次の施術を行う時期です。
IPL光治療は、複数回施術を行うことで効果をより実感しやすい施術です。
施術を行う頻度や時期については、肌の状態や悩みによっても個人差があるため、施術前にクリニックで相談をすることをおすすめします。
IPLのダウンタイムを抑えて回復を早める方法
IPL光治療のダウンタイムは、施術前と施術後に適切なケアを行うことで症状を緩和し、回復を早める効果が期待できます。
ここでは、ダウンタイムを抑えるための施術前の準備と施術後のケアについて紹介します。
施術前
IPL光治療の施術前にダウンタイムを抑える準備として、スキンケア・日焼け対策・生活習慣の三つのポイントが挙げられます。
「施術後のダウンタイムに施術前から準備が必要なの?」と思う方もいるかもしれませんが、施術前に肌の状態を整えることでバリア機能が高まるため、ダウンタイムの症状が軽減できる場合があるのです。
IPL光治療を検討している方は、以下のポイントをご覧のうえ、ぜひ施術前から準備をしてみてください。
スキンケア
施術前のスキンケアで大切なことは、保湿です。
IPL光治療の施術後には、炎症や乾燥などにより症状が出ることがあります。
保湿効果の高い化粧水やクリームなどでスキンケアを行い、肌の水分をしっかりと保っておくことが大切です。
ピーリングやスクラブなどの刺激が強いスキンケアは、施術前数日は避け、肌を傷つけないようにしましょう。
日焼け対策
IPL光治療の施術前は、日焼け対策を徹底することをおすすめします。
治療を行う際に日焼けをしていると、光がメラニン色素に過剰に反応して色素沈着・やけどなどのリスクが高まります。
生活習慣
施術前から生活習慣を整えておくことは、ダウンタイムを抑えるために重要です。
主に、以下の点に気を付けて日常生活を送ることをおすすめします。
- 十分な睡眠
- バランスの取れた食事
睡眠不足は肌の回復力を低下させてしまうため、施術前の夜更かしは控えましょう。
十分な睡眠をとることで、肌のターンオーバーを促進し、肌状態を健康に保つことができます。
また、肌の状態を整えるために、バランスのとれた食事を心がけることも重要です。
特に、タンパク質、DHAなどの必須脂肪酸、食物繊維、ビタミン類は、肌の乾燥や炎症などのトラブルを防ぐためにも積極的に摂りたい栄養素です。
施術後
IPL治療施術後のケアを適切に行うことで、施術で敏感になっている肌の回復を助けることができます。
施術後のケアは以下の点に気を付けましょう。
- クーリング・保湿
- 紫外線対策
- 水分補給
- 過度な運動を避ける
それぞれについて詳しく解説していきます。
クーリング・保湿
IPL光治療では、光を照射し熱を発生させることで治療を行います。
そのため、施術直後は肌の赤みやほてりが出ることがあり、抑えるためには冷却が効果的です。
自宅では冷却パック、保冷剤、冷たいタオルなどで肌を冷やしましょう。
また、施術後に保湿を念入りに行うことで、トラブルを防ぐ効果が期待できます。
アルコールフリーの保湿剤など、敏感になった肌を刺激しないものを選び、こまめに保湿してください。
セラミドやヒアルロン酸などが含まれたものがおすすめです。
紫外線対策
施術後の紫外線対策は特に気を付けたいポイントです。
IPL光治療の施術後に強い紫外線を浴びてしまうと、色素沈着や炎症が起こるリスクが高まります。
屋内でも日当たりのいい場所では紫外線が肌にダメージを与えるため、屋内でも屋外でも日焼け止めを使用すると安心です。
外出時には、帽子、マスク、日傘などの日焼け対策グッズを忘れずに、できる限り日陰を選んで歩きましょう。
水分補給
肌の保湿で水分を補うことに加えて、体内の水分も肌の回復を早めるためには必要です。
水分が不足すると、老廃物の排出が滞ってしまうため、施術後は水分補給をこまめに行うことをおすすめします。
過度な運動を避ける
施術後は血行が促進されると、赤みや腫れが悪化してしまう場合があります。
ダウンタイムの間は過度な運動を避け、ゆっくりと過ごすことをおすすめします。
長時間の入浴やサウナも避けたほうがよいでしょう。
IPLの施術後のリスクや副作用
IPL光治療は、適切な施術が行われない、施術後のケアが不十分だったなどの理由で副作用が出る場合があります。
施術前にリスクを知っておくことで、適切なケアを行えるため、トラブルを防ぐことにも繋がるでしょう。
IPL施術後のリスクや副作用は以下の通りです。
- 色素沈着
- シミや毛穴が目立つ
- 効果がないと感じる
それぞれの副作用について詳しく解説します。
色素沈着のリスクがある
IPL光治療の施術後は、熱により肌がダメージを受けやすい敏感な状態になっているため、紫外線を浴びると色素沈着が起こる可能性があります。
ケアを怠ると、IPL光治療によって治癒するはずのシミが再び出てきてしまうケースもあります。
IPL光治療の施術後は、念入りな紫外線対策が必要です。
シミや毛穴が目立つようになる場合がある
IPL光治療の施術後に、メラニン色素が表面に浮かび上がり、シミが濃く見える状態になることがあります。
これは、一般的な経過であり、濃くなったシミはターンオーバーによって体外に排出され薄くなると感じる方もいます。
しかし、施術後に刺激の強い成分のスキンケア製品の使用や物理的に肌を擦ってしまうと、毛穴が開いて目立ったりシミができてしまったりするリスクがあります。
施術後は、高保湿成分で低刺激のスキンケア製品を使用し、肌を擦らないようにすることでリスクを避けられる可能性が高まります。
効果がないと感じることがある
「IPL光治療を受けたのに効果が実感できない」「逆に肌の調子が悪くなったような気がする」といった声が聞こえることがあります。
IPL光治療の効果を実感できない、肌のコンディションが悪化したと感じる理由には以下の点が挙げられます。
- ダウンタイム中のケアを怠った
- 肌に刺激を与えた
- 機械の出力が強すぎた
- 施術の頻度・回数によるもの
ダウンタイム中の紫外線対策や肌に刺激を与えるなど適切なケアが行われないと、肌のコンディションは悪化する可能性があります。
また、施術中の機械の出力が強すぎる場合や、施術の回数が多すぎる場合も肌のトラブルを引き起こすリスクが高まります。
IPL光治療は、3~4週間に一度のペースで4~6回施術を行うことが一般的です。
施術の回数や頻度は人によってさまざまなので、トラブルを防ぐためにも医師と相談しながら治療を行いましょう。
IPLのダウンタイム中の症状を緩和する方法
IPL光治療のダウンタイム中に一般的に起こりやすい症状を緩和する方法を紹介します。
施術後は紫外線対策のため、外出を控える方もいるかもしれませんので、準備をしておくと安心です。
赤みや腫れ
施術の赤みや腫れには、以下の3点に気を付けると症状を軽減しやすくなります。
- 施術直後に保冷パックや冷たいタオルで患部を冷やす
- 鎮静効果のあるクリームやジェルを使用する
- 施術後数日は血行が促進される行動を控える
血行が促進される行動とは、長時間の入浴、飲酒、激しい運動などが挙げられます。
乾燥やかゆみ
IPL光治療後に乾燥やかゆみが現れた場合には、ヒアルロン酸やセラミド配合の保湿剤などを使用して保湿を行うと症状が軽減される可能性があります。
かゆみは、かゆみ止めのクリームを使うことが対策として挙げられますが、市販のクリームを使う場合には敏感肌用のものを選びましょう。
施術数日は、乾燥やかゆみを感じない場合でも、保湿を十分に行い、香料やアルコール成分の入ったスキンケア製品は避けてください。
色素沈着やシミの予防
施術後に色素沈着やシミができるのを防ぐための予防策として、入念な紫外線対策とスキンケアを行うことが重要です。
紫外線対策には、日焼け止め、日傘、帽子、サングラスなどが効果的です。
また、色素沈着はスキンケアで防げる可能性があります。
ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などの美白成分の入った製品はメラニンの生成を抑える効果が期待できるため、おすすめです。
まとめ
IPL光治療のダウンタイムはほとんどありませんが、人によっては赤みや腫れなどの症状が出る場合もあります。
トラブルを防ぐために施術後のスキンケアは重要で、特に紫外線対策は入念に行いましょう。
美肌施術だけでなく、ドライアイでIPL光治療を用いる際もダウンタイム時のケアは同様です。
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ドライアイや肌についてのお悩みがある方はぜひ一度『大阪鶴見まつやま眼科』にご相談ください。