オルソケラトロジーの費用は一括と定額制どっちがお得?総額やメリットを解説

【徹底比較】オルソケラトロジーの費用は一括と定額制どっちがお得?総額やメリットを解説

「寝ている間に視力が回復する」「子どもの近視の進行を抑えられる」
そんな魅力的な効果が期待できるオルソケラトロジー治療。
しかし、多くの方が治療を検討する上で最初に直面するのが「費用」という現実的な問題です。

「オルソケラトロジーの値段は、結局総額でどのくらいかかるの?」
「支払い方法にはどんな種類があるの?」
「一括払いと、最近よく聞く月額定額制って、どっちが自分に合っているんだろう?」

オルソケラトロジーの費用体系は、クリニックによって異なり、特に「一括支払いプラン」と「定額制プラン」という2つのモデルが存在します。
どちらを選ぶかによって、初期費用はもちろん、長期的なコストや安心感が大きく変わってきます。

この記事では、オルソケラトロジー治療にかかる費用について、2つの支払いプランをあらゆる角度から徹底的に比較・解説します。この記事を読めば、あなたにとって最適なプランが見つかり、費用への不安を解消して、安心して治療の第一歩を踏み出せるはずです。

目次

そもそもオルソケラトロジーとは?(簡単なおさらい)

オルソケラトロジーとは

費用の話に入る前に、まずオルソケラトロジーがどのような治療法か、その価値を再確認しましょう。

オルソケラトロジーは、夜間の睡眠中に特殊なデザインのハードコンタクトレンズを装用することで、角膜の形状を優しく矯正し、日中の視力を改善する治療法です。朝、レンズを外した後は、日中を裸眼で快適に過ごすことができます。

この治療法の最大の価値は、単なる視力矯正に留まらない点にあります。

特に、成長期のお子さんに対しては、近視の進行を抑制する効果が国内外の多くの研究で報告されています。これは、将来のお子さんの目の健康を守るための、非常に重要な「予防医療」としての側面も持っています。手術が不要で、万が一合わなければ元の状態に戻せる、安全で可逆的な点も大きな特徴です。

オルソケラトロジーの2大支払いプランを理解しよう

オルソケラトロジーの費用プランは、主に以下の2種類に大別されます。それぞれの特徴を理解することが、賢い選択の第一歩です。

1. 従来の一括支払いプランとは?

従来からある最も一般的な料金体系で、治療開始時に、レンズ代や初期の検査料などを含んだ費用(十数万~二十数万円)を一括で支払うプランです。最初に大きな支払いが必要ですが、その後の定期検査代は比較的安価なことが多いです。

ただし、このプランでは、2~3年ごとのレンズの定期交換費用や、万が一のレンズ破損・紛失時の交換費用が別途、高額に発生するのが一般的です。つまり、治療を継続する中で、予期せぬ大きな出費が発生する可能性があるということです。

2. 新しい常識「定額制プラン」とは?

近年、多くのクリニックで主流となりつつあるのが、この「定額制プラン」です。
高額な初期費用を支払う代わりに、比較的安価な初期費用と、月々決まった額の料金を支払うことで治療を継続できる、サブスクリプション型の料金体系です。

このプランの最大の魅力は、月額料金の中に、レンズの定期交換費用や、破損・紛失時の保証まで含まれている点です。「月々の支払額≒治療にかかる全ての費用」となるため、将来の費用が明確で、予期せぬ出費の心配がありません。

当院では、患者さんがより安心して治療を始め、継続できるよう、この定額制プランを採用しています。

【費用内訳】一括支払いプランの場合

まず、従来の一括支払いプランでかかる費用の内訳を詳しく見ていきましょう。

初年度にかかる初期費用(目安:両眼で15万円~25万円)

治療開始時に、まとまった支払いが必要です。

  • 適応検査費用(約5,000円~10,000円):治療が可能かを判断するための精密検査費用です。
  • 初回レンズ代・手技料(約14万円~24万円):治療の根幹となる費用です。レンズ本体の価格と、処方やフィッティングに関する技術料が含まれます。

2年目以降にかかる維持費(都度払い)

治療を継続する中で、その都度支払いが発生します。

  • 定期検査代(1回 約3,000円~5,000円):3ヶ月に1回の検査が必須です。年間で12,000円~20,000円の費用がかかります。
  • ケア用品代(年間 約1万円~2万円):毎日のレンズケアに必要な消耗品です。
  • 【要注意】レンズ定期交換代(2~3年ごと 約10万円~15万円):レンズの寿命に伴い、数年ごとに高額な交換費用が発生します。
  • 【要注意】レンズ破損・紛失時の交換代(1枚 約3万円~5万円):万が一のトラブルの際に、予期せぬ大きな出費となります。

このように、一括支払いプランは、初期費用を支払った後も、将来的に大きな出費が発生する可能性がある、という点を念頭に置く必要があります。

【費用内訳】当院が採用する定額制プランの場合

次いで、定額制プランの例の内訳です。いかに費用が明確で、安心できるかをご確認ください。
※下記はあくまで一例です。当院の定額制プランとは異なります。

初期費用(目安:3万円~5万円)

治療開始時のご負担は、これだけです。

  • 適応検査費用:(※上記に含まれるか、別途かはクリニックによります)
  • 初回金・入会金:定額制プランを開始するための登録料です。

月額費用(目安:両眼で7,000円~15,000円)

毎月、以下のサービスが全て含まれた一定額をお支払いいただきます。

  • レンズ使用料
  • 3ヶ月ごとの定期検査代
  • 毎年のレンズ定期交換代(※1年ごとに交換するプランの場合)
  • レンズの破損・紛失時の無償交換保証(年1~2回まで)
  • 度数変更に伴うレンズ交換費用
  • 毎月のケア用品代(※プランに含まれる場合)

月額費用以外に、治療継続のための追加費用は一切かかりません。

特に、レンズの定期交換や破損保証が含まれているため、「汚れたレンズを使い続けてしまう」「割れたらどうしよう」といった心配なく、常に最適な状態で安全に治療を続けられます。

【シミュレーション】3年間の総費用を徹底比較!

では、実際に3年間治療を続けた場合、総費用はどのように変わるのでしょうか。具体的なモデルケースで比較してみましょう。

【設定モデルケース】
・一括プラン:初期費用20万円、定期検査4,000円/回、3年目にレンズ交換12万円
・定額制プラン:初期費用5万円、月額1万円(検査・交換・保証込み)

スクロールできます
期間一括支払いプランの費用定額制プランの費用
1年目初期費用 200,000 円
+ 定期検査 16,000 円
= 216,000 円
初期費用 50,000 円
+ 月額 120,000 円
=170,000円
2年目定期検査 16,000 円/年120,000 円/年
3年目定期検査 16,000 円
+ レンズ交換120,000 円
= 136,000 円/年
120,000 円/年
3年間の
合計費用
368,000 円410,000 円

※上記はあくまで一例です。ケア用品代は含みません。

3年間の総額だけを見ると、一括プランの方がやや安くなるケースもあります。

しかし、注目すべきは費用の発生の仕方です。
一括プランは1年目と3年目に大きな支払いが集中する一方、定額制プランは初期費用が圧倒的に安く、毎月の支払額がずっと一定です。
さらに、もしこの期間中にレンズを1枚破損してしまった場合、一括プランではさらに3~5万円の追加費用がかかり、総額は逆転します。

費用以外の価値も比較!定額制プランが圧倒的に有利な4つの理由

シミュレーションで見えた費用の明確性に加え、定額制プランには、金額だけでは測れない大きなメリットがあります。

1. 経済的なハードルが低く、始めやすい

最大のメリットは、やはり初期費用を大幅に抑えられる点です。

「試してみたいけど、最初に数十万円は…」と躊躇していた方でも、数万円の初期費用で気軽に治療を開始できます。
治療を始めるタイミングを逃さない、という点でも大きな利点です。

2. 予期せぬ出費がなく、精神的に安心

一括プランの隠れたデメリットは、「万が一の出費」への不安が常につきまとうことです。
特に、元気なお子さんがレンズを扱う場合、破損や紛失のリスクはゼロではありません。

定額制プランなら、充実した保証が月額料金に含まれているため、「もし割ってしまったらどうしよう」という心配から解放され、親子ともに精神的に安心して治療を続けられます。

3. 常に最適なレンズ状態で、治療効果と安全性を最大化できる

これは、眼科医として最も強調したいメリットです。
一括プランの場合、高額な交換費用を気にして、レンズの寿命が過ぎても交換を先延ばしにしたり、度数が合わなくなっても我慢してしまったりするケースが見られます。汚れたり変形したりしたレンズを使い続けることは、矯正効果の低下だけでなく、重大な眼障害のリスクを高めます。

定額制プランなら、レンズ交換が費用に含まれているため、常に最適なタイミングで、ためらうことなく新しいレンズに交換できます。これにより、治療効果と安全性を常に最大限に保つことができるのです。

4. お子さんの成長に合わせた柔軟な対応が可能

成長期のお子さんは、近視の度数が変化することがあります。
その度にレンズを交換する必要が出てきても、定額制プランなら追加費用はかかりません。

お子さんの目の成長に合わせて、常に最適な度数のレンズを提供できることは、近視進行抑制治療において非常に重要です。

【重要】定額制でも「医療費控除」はしっかり活用しよう

支払い方法が定額制であっても、オルソケラトロジーが「近視の治療」であることに変わりはありません。
したがって、年間に支払った費用は「医療費控除」の対象となります。

その年に支払った「初期費用」と「月額費用×支払月数」の合計額を計算し、領収書や支払記録を保管して、確定申告を行いましょう。賢く制度を活用することで、実質的な費用負担をさらに軽減できます。

【結論】費用で悩むなら、安心の「定額制プラン」。まずは眼科への相談から。

ここまで、オルソケラトロジーの2つの支払いプランを様々な角度から比較してきました。一括支払いプランにも初期費用を払えば月々の支払いが楽という側面はありますが、長期的な視点で見ると、経済的な始めやすさ、将来の費用の明確さ、充実した保証による安心感、そして何より常に最適なレンズで安全な治療を継続できるという点で、当院では「定額制プラン」が圧倒的に有利であると考えています。

費用が理由で、お子さんの近視進行抑制の機会や、ご自身が裸眼で快適に過ごす生活を諦める必要はありません。

もちろん、最も重要なのは、あなたの目がオルソケラトロジーに適しているか、そして、あなたが治療内容と費用に十分に納得できるかです。ウェブサイトの情報だけでは、全ては分かりません。まずは一度、専門の眼科クリニックで精密な検査を受け、専門医に直接相談することから始めてください。

鶴見区今福鶴見の『大阪鶴見まつやま眼科』では、患者さん一人ひとりのライフスタイルやご希望を丁寧にお伺いし、最適な治療プランをご提案します。費用に関するご質問も、遠慮なくお尋ねください。

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