「シミやそばかす、くすみが気になって、美肌治療に興味がある」
「目の下のクマや、目元の小じわをなんとかしたい」
「点眼薬だけでは、ドライアイの症状がなかなか改善しない」
このような、美容のお悩みと目の健康に関するお悩み、実は全く別の問題ではないかもしれません。
美容皮膚科などで「フォトフェイシャル」として知られる「IPL(Intense Pulsed Light)」という光治療が、実は近年、難治性のドライアイに対する革新的な治療法としても、眼科領域で大きな注目を集めているのです。
大阪市鶴見区の大阪鶴見まつやま眼科では、目の専門家である眼科医が、目の安全に最大限配慮しながら、「目の健康(ドライアイ改善)」と「目元の美しさ(美肌・アンチエイジング)」の両方を同時に実現する、先進的なIPL治療をご提供しています。
この記事では、IPL治療に興味をお持ちの患者さんに向けて、眼科専門医の立場から以下の内容を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
- IPL(フォトフェイシャル)が肌をきれいにする仕組み
- なぜIPLが「ドライアイ」に効くのか?その医学的根拠
- 当院で行う、カウンセリングからアフターケアまでの詳しい流れ
- 治療の効果、注意点、そして費用について
この記事を最後までお読みいただくことで、IPL治療への理解が深まり、目の健康と美しさの両方を手に入れるための新しい選択肢を知ることができます。
IPL(フォトフェイシャル)とは?

IPLとは、有害な紫外線をカットした、幅広い波長を持つ優しい光エネルギーです。これを肌に照射することで、肌トラブルの原因となるターゲット(メラニン色素やヘモグロビンなど)にのみ反応させ、様々な症状を改善します。
特定の波長を持つレーザーとは異なり、IPLは複数の波長を同時に照射できるため、シミ、そばかす、赤ら顔、小じわ、毛穴の開きといった、混在する肌悩みに一度にアプローチできるのが大きな特長です。肌へのダメージが少なく、ダウンタイム(施術後の回復期間)がほとんどないことから、「フォトフェイシャル」という名前で広く知られ、人気の美肌治療となっています。
IPLが肌悩みを改善するメカニズム
- シミ・そばかす・くすみ改善:光エネルギーが、シミなどの原因である「メラニン色素」に吸収され、熱に変わります。熱によってダメージを受けたメラニンは、肌のターンオーバーによって、数日後にかさぶたのように浮き上がり、自然に剥がれ落ちます。
- 赤ら顔・ニキビ跡の赤み改善:赤みの原因である「ヘモグロビン(毛細血管)」に光が吸収され、血管を収縮させることで、肌の赤みを軽減させます。
- ハリ・ツヤ・小じわ改善:皮膚の深層(真皮層)に熱エネルギーが届くことで、肌のハリや弾力を保つ「コラーゲン」の生成が促進されます。これにより、肌の内側からハリが生まれ、小じわや毛穴の開きが改善されます。
顔脱毛について
メラニンに反応する光を照射できるフォトフェイシャルは、脱毛にも使用できます。照射により光エネルギーが毛根に吸収され、その熱によって毛根を破壊します。毛周期に合わせて何度か照射することで、脱毛効果が得られます。
エステ・サロンで行われる光脱毛と比べて高出力での照射が可能であるため、脱毛効果も高くなります。
また、美肌作用により肌をきれいにしながら脱毛ができるという点も大きな特長となります。
大阪市鶴見区の大阪鶴見まつやま眼科では、フォトフェイシャルによる顔脱毛を行っています。
「顔全体」だけでなく、「3部位(鼻下・あご・あご下)」「あご・あご下」「鼻下」「頬」といった部分的なコースもご用意しております。
【眼科ならではのIPL治療】ドライアイへの革新的な効果
IPLの優れた効果は、美肌治療だけにとどまりません。近年、点眼薬だけでは改善が難しかった「ドライアイ」の根本治療として、IPLが非常に有効であることが分かってきました。
現代人のドライアイの約86%は、「マイボーム腺機能不全(MGD)」が原因です。IPLは、このMGDに対して、以下のような多角的なアプローチで効果を発揮します。
- 詰まりの解消:IPLの温熱効果により、まぶたの中にあるマイボーム腺に詰まった脂(古い脂や角化物)を溶かし、脂の排出をスムーズにします。施術後にマイボーム腺を圧迫することで、さらに効果が高まります。
- 炎症の改善:マイボーム腺の炎症を引き起こす、まぶたの縁の異常な毛細血管をIPLの光が破壊(凝固)することで、炎症を鎮静化させます。
- 涙の質の改善:マイボーム腺の機能が正常化することで、涙の蒸発を防ぐ質の良い油が分泌されるようになり、涙の膜(涙液層)が安定。ドライアイの不快な症状(乾き、ゴロゴロ感、かすみ)が根本から改善されます。
このように、IPL治療は、肌の美しさを取り戻しながら、つらいドライアイ症状も同時に治療できる、一石二鳥の画期的な治療法なのです。
当院でのIPL治療の流れ
まずは患者さんのお肌や目の悩み、ドライアイの症状などを詳しくお伺いします。
肌の状態や目の病気の有無を診察し、IPL治療が適応となるかを判断し、効果やリスク、費用について詳しくご説明します。
施術前に、メイクやお肌の汚れをきれいに落としていただきます。
施術部位に、皮膚を保護し、光のエネルギーを均一に伝えるための冷たいジェルを塗布します。
看護師が肌の状態に合わせて設定を調整し、IPLを照射していきます。
照射時には、カメラのフラッシュのような眩しい光と、輪ゴムで軽く弾かれたようなパチッとした刺激を感じます。
ジェルを拭き取り治療終了となります。日焼け止め塗り、お帰りいただけます。
また、施術直後に院内でメイクをしていただけます。
照射が終わったら、ジェルを拭き取り、ほてりを鎮めるために肌をクーリングします。最後に、保湿剤と日焼け止めを塗布して終了です。施術時間は、お顔全体で20~30分程度です。
効果を実感いただくために、3〜4週間に1回のペースで、5回程度の継続治療を推奨しています。
治療後の経過と注意点
- ダウンタイム:IPLは肌への負担が少ない治療のため、ダウンタイムはほとんどありません。施術直後に軽い赤みが出ることがありますが、通常は数時間で治まります。施術後すぐにメイクをしてお帰りいただけます。
- シミへの反応:シミやそばかすの部分は、照射後に少し色が濃くなり、細かいかさぶた(マイクロクラスト)になることがあります。これは回復の過程であり、1週間ほどで自然に剥がれ落ちます。無理に剥がさないでください。
- アフターケア:治療後の肌は非常にデリケートで、紫外線の影響を受けやすくなっています。日焼け止めの使用を徹底し、保湿を心がけてください。
- 受けられない方:妊娠中・授乳中の方、てんかん発作の既往がある方、極度の日焼けをされている方、光線過敏症の方などは、治療を受けられない場合があります。
IPL治療の症例
case1

case2

IPLの費用
IPL治療は、ドライアイ治療目的の場合も、美容目的の場合も、健康保険適応外の自由診療となります。
フォトフェイシャル プラン(顔全体)
1回 | 16,000 円 |
2回 | 31,000 円 |
3回 | 45,000 円 |
5回 | 55,000 円 |
腕 プラン
1回 | 4,000 円 |
3回 | 11,000 円 |
5回 | 18,000 円 |
レディース顔脱毛 プラン
顔全体(額・頬・鼻下・あご・あご下)
1回 | 9,600 円 |
3回 | 27,300 円 |
5回 | 40,800 円 |
3部位(鼻下・あご・あご下)
1回 | 7,200 円 |
3回 | 20,500 円 |
5回 | 30,600 円 |
鼻下
1回 | 3,200 円 |
あご・あご下
1回 | 4,800 円 |
額
1回 | 1,600 円 |
頬
1回 | 2,400 円 |
メンズ顔脱毛 プラン
顔全体(額・鼻下・あご・あご下)
1回 | 12,000 円 |
3回 | 34,200 円 |
5回 | 51,000 円 |
3部位(鼻下・あご・あご下)
1回 | 9,000 円 |
3回 | 25,600 円 |
5回 | 38,200 円 |
鼻下
1回 | 4,000 円 |
あご・あご下
1回 | 6,000 円 |
頬
1回 | 3,000 円 |
ドライアイ
1回 | 6,800 円 |
4回セット | 20,400 円 |
IPLの注意事項・副作用について
注意事項
以下に該当する方へのフォトフェイシャル(IPL治療)を行っていません。
- 妊娠中、授乳中の方
- 極度の日焼けをされている方
- コントロール不良の糖尿病やアルコール中毒の方
- てんかん発作の既往歴がある方
主なリスク、副作用など
一時的な赤み、照射箇所のほてりがありますが、治療後すぐにお冷やしをしますので、お帰りの際にはほとんどの方が落ち着かれています。
治療後は一時的に、お肌が敏感になり、乾燥しやすい状態になったり、日焼けをしやすい状態になるので、十分な保湿と日焼け対策をして頂くようにお願いします。
その他、疼痛・発赤・火傷・色素沈着・白斑・肝斑増悪、稀にざ瘡悪化のリスク、副作用があります。
まとめ:眼科医だからできる、安全で効果的なIPL治療
IPL(フォトフェイシャル)は、美容と医療の両面で優れた効果を発揮する、非常に可能性のある治療法です。
【この記事のポイント】
- IPLは、シミ・赤み・ハリなど、複数のお肌のお悩みを同時に改善する光治療。
- 眼科では、その温熱効果と抗炎症作用を活かし、難治性ドライアイの根本治療に応用している。
- 「目の下のクマ」や「目元の小じわ」といった、目周りの美容悩みだでなく、「腕のシミ」にも対応。
「ドライアイも、目元のシミやクマも、両方気になる」。
そんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度、当院のIPL治療をご検討ください。
目の健康と美しさ、その両方を手に入れるお手伝いを、目の専門家である私たちが責任を持って行います。
IPL(フォトフェイシャル) よくあるご質問(Q&A)
IPL(Intense Pulsed Light)は、有害な紫外線をカットした、幅広い波長を持つ優しい光エネルギーです。当院ではこのIPL技術を、シミやくすみを改善する美容目的の「フォトフェイシャル」、気になる部位の「脱毛」、そして眼科ならではの専門的な「ドライアイ治療」という3つの目的で活用しています。
ここでは、患者さんからよくいただくご質問とその回答をまとめました。
IPL(フォトフェイシャル)とは、どのような治療で、どんな効果がありますか?
IPL(フォトフェイシャル)は、カメラのフラッシュのように優しい光をお肌に照射することで、様々な肌トラブルを改善する美肌治療です。光エネルギーが肌の内部に働きかけ、シミやそばかすの原因となるメラニン色素や、赤ら顔の原因であるヘモグロビンにダメージを与えます。これにより、シミ・そばかすを薄くし、肌の赤みを軽減する効果が期待できます。
また、光の温熱効果によってコラーゲンの生成が促されるため、肌の内側からハリや弾力がアップし、キメの乱れや毛穴の開き、小じわの改善にも繋がります。肌へのダメージが少なく、複数の肌悩みに同時にアプローチできるのが大きな特徴です。治療を重ねるごとに、透明感のある、若々しい印象の肌へと導きます。
IPL(フォトフェイシャル)の施術中に痛みはありますか?また、ダウンタイムはありますか?
施術中の痛みは、個人差がありますが、一般的に「輪ゴムで軽く弾かれたようなパチッとした感覚」と表現される方が多いです。麻酔が必要なほどの強い痛みではなく、ほとんどの方が我慢できる程度ですのでご安心ください。
IPL治療の大きなメリットは、ダウンタイム(日常生活に戻るまでの時間)がほとんどない点です。施術直後に多少の赤みやヒリヒリ感が出ることがありますが、通常は数時間で落ち着きます。フォトフェイシャルの場合、シミの部分が一時的に濃い茶色のかさぶた(マイクロクラスト)になることがありますが、これは回復の過程で起こる正常な反応です。無理に剥がさず、1週間ほどで自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。メイクは翌日から可能です。
IPL(フォトフェイシャル)は何回くらい治療を受ければ効果が出ますか?通院の間隔も教えてください。
IPL治療は、1回の施術でも肌のハリやトーンアップなどの効果を実感できる場合がありますが、シミや赤みなどの肌トラブルをしっかりと改善するためには、複数回の継続した治療をおすすめしています。
目的によって異なりますが、一般的な目安として、フォトフェイシャル(美肌治療)の場合は、3~4週間に1回のペースで、5回程度を1クールとして受けていただくと、満足度の高い効果が期待できます。脱毛の場合は、毛周期に合わせて1~2ヶ月に1回、ドライアイ治療の場合は2~3週間に1回のペースで3~4回程度の施術が目安となります。患者さん一人ひとりのお悩みや肌の状態に合わせて、最適な治療計画をご提案させていただきます。
ドライアイもIPLで治療できると聞きましたが、どのような仕組みですか?
はい、当院では眼科の専門治療として、IPLを用いた最新のドライアイ治療を行っています。ドライアイの原因の多くは、涙の油分を分泌する「マイボーム腺」という器官の詰まり(マイボーム腺機能不全)です。IPLの光エネルギーをまぶたに照射すると、その温熱効果で詰まった油分が溶かされ、油の分泌がスムーズになります。
これにより、涙が蒸発しにくくなり、眼の乾燥感を根本から改善する効果が期待できます。また、IPLには炎症を抑える効果や、マイボーム腺の詰まりの原因となるまつ毛の根元の菌やダニを減らす効果も報告されています。これまで点眼薬で症状が改善しにくかった患者さんにとって、新しい有効な治療の選択肢となります。
IPL脱毛は、医療レーザー脱毛とどう違うのですか?
IPL脱毛と医療レーザー脱毛は、どちらも光のエネルギーで毛根にダメージを与えて脱毛する、という基本的な仕組みは同じです。大きな違いは、使用する「光の種類」にあります。レーザー脱毛が単一の波長の光をピンポイントで照射するのに対し、IPL脱毛は幅広い波長の光を広範囲に照射します。
そのため、IPL脱毛はレーザー脱毛に比べて肌への負担がマイルドで、痛みが少ないのが特徴です。また、産毛のような細い毛や、色の薄い毛にも反応しやすいという利点もあります。一方で、VIOや男性のヒゲのような、濃く根深い毛に対しては、レーザー脱毛の方がより高い効果を発揮する場合があります。当院では、患者さんの毛質や肌質、ご希望に応じて最適な方法をご提案します。
IPL(フォトフェイシャル)の副作用や、施術前後の注意点はありますか?
IPLは安全性の高い治療ですが、施術後に一時的な赤み、ほてり、腫れ、ヒリヒリ感などが出ることがあります。これらは通常、数時間~数日で自然に治まります。ごく稀に、やけどや色素沈着のリスクもありますが、当院では患者さんの肌質を正確に診断し、適切な出力で丁寧に照射することで、リスクを最小限に抑えています。
最も重要な注意点は「紫外線対策」です。施術前後に日焼けをしてしまうと、やけどのリスクが高まったり、色素沈着を起こしやすくなったりします。施術期間中は、日焼け止めや帽子、日傘などで、必ず紫外線対策を徹底してください。また、施術後の肌は乾燥しやすいため、十分な保湿も心がけましょう。